私はいつも日常の中で
「なんでこの人はこういう行動をしたんだろうな~」
って仮説を立てながら観察するのが
すごく好きなんですよね。
複数の仮説を立てて、
いろんな角度からデータと根拠を集めて、
一番確率の高そうなものを選ぶ。
その過程がめちゃくちゃ楽しいんですよね。
変な人ですよね笑
先日カフェで子供の習い事を待ちながら、
仕事をしていたときのことなんですけどね、
隣のテーブルにのんびりコーヒーを飲みながら
おしゃべりをしているお上品なマダムが二人いたんですね。
そこに店員さんが話しかけてきて、
話の流れで、
「わたしもそんな生活がしたいです」
ってニコニコしながら言ったんです。
その瞬間、一人のマダムが
少しむっとした様子で、
「いやいや、私たちだって
若い頃はバリバリ働いていたのよ」
と言い返した。店員さんは驚いた様子で
「えっ、すみません…」と謝っていました。
この場面を見ていて、おぉ~~そう来たか!! って思ったんですね。
店員さんに悪意はなかったようだけど、
でもマダムはむっとした。
そして店員さんは謝った。
なぜこんなすれ違いが起きたんですかね。
同じ言葉を聞いても、
人によって受け取り方が全然違うことってありますよね。
これは心理学では
「認知スキーマ」という概念で説明されます。
認知スキーマとは、
人それぞれが持つ「物事の解釈のフィルター」のこと。
「こうでなければならない」
「こうであるべきだ」
という信念の体系で、幼少期や青年期の経験から形成されることがあるとされています。
つまり同じ出来事でも、
どんなフィルターを持っているかによって
受け取り方がまったく変わってしまうんです。
店員さんの発言はポジティブな共感でした。
でもマダムはむっとした。
(勝手にマダムと呼びます)
なぜか。
おそらくマダムの頭の中ではこんな思考が走っていたんじゃないかなって思います。
楽して生きている人と思われた
今までの頑張りを否定された
これは心理学でいう
「恣意的推論」
という思考パターンなんじゃないかなと思います。
十分な根拠がないのに相手の意図を決めつけてしまう認知の歪みのこと。
店員さんはただ憧れを伝えただけなのに、
マダムのフィルターを通すと
「否定された」に変換されてしまった。
またマダムの中には
「若い頃苦労した人間が今楽しむのは当然。
そうなりたいなら自分も頑張るべき」
という強い価値観があって、
それが今回の解釈にも影響してるのかな?って。
では店員さんはなぜ謝ったのか。
事実を整理すると、
店員さんは「私もそんな生活がしたいです」と笑顔で伝えた。
それだけです。
でもマダムがむっとした瞬間、
「自分が悪いことを言ってしまった」と判断して
すぐに謝った。
ここで起きていることを整理すると、
これは心理学でいう
「バウンダリー(境界線)の曖昧さ」が
影響している状態なんじゃないかなと思います。
自分と他者の感情・責任の区別がつかず、相手の感情を自分の責任として引き受けてしまっている。過去の経験からこの反応パターンが染み付いている人ほど、自動的に起きやすくなると言われています。
つまり店員さんが悪いんじゃなくて、
「相手が不機嫌になった=自分のせい」
という思考が自動的に走ってしまっているだけ。
(店員さんだからトラブルを回避するために謝った可能性も否定できませんけどね)
もし店員さんが
相手の感情と自分の行動の事実を
切り離して考えられていたら、
こう対応できたかもしれません。
自分の発言が相手を不機嫌にさせたことは謝れる。
でも、憧れを伝えた気持ちまで
否定しなくていいんじゃないかなって思います。
この違いが、境界線が引けているかどうかです。
今回のすれ違いの構造はこうでした。
どちらが正しい・間違いという話ではなく、
それぞれのフィルターを通して世界を見ていただけで、
ちいさなすれ違いが起きていたんだろうなって話です。
相手が不機嫌になった=自分のせい、は必ずしも事実ではない。
自分の中にどんなフィルターがあるかに気づくことが、
すれ違いを減らす第一歩になりそうですね◎
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