誰かが怒っていると「自分のせいかも」——
こんな経験、ありませんか?
こんな状態で仕事していると、相手を優先して自分が仕事を抱えてしまったり、やりながらなんだかモヤモヤして効率よく進められなかったり。
プライベートでもソワソワしたり、おどおどしたり、必要以上に疲れちゃいますよね。
これは性格というよりは、
自分と相手の "境界線" が関係しているかもしれません。
境界線(バウンダリー)とは、自分の感情・思考・責任と、他者のそれを分ける心理的な線のこと。引けていないと、「どこまでが自分でどこからが相手か」がわからなくなるってことです。
たとえば——
上司が不機嫌なのは、上司の感情の問題。
でも境界線が引けていないと、「私が何かしたのかな」と自分の問題として受け取ってしまう。
相手の感情を自分の感情のように受け取ってしまう状態——これが境界線が引けていないということなんです。
逆に自分も相手の領域に土足で踏み込んでしまう、しかも知らないうちに。これも境界線が引けていないと起こるんです。
たとえば——
善意からくる行動でも、相手にとっては「踏み込まれた」と感じることがあるんですよね。
境界線が引けない人には、こんな思考パターンがあることが多いんです。
「相手が怒っているのは自分のせい」「自分がうまくやれば相手は機嫌よくいられる」という思考が自動的に走るんですよね。
断ることが「相手を傷つけること」「わがままなこと」「信頼をなくすこと」として感じられるんですよね。
「空気を読むことで安全を確保してきた」経験が積み重なると、他者の感情を先読みして自分を合わせることが、脳の中で「生存戦略」になっていくんですよね。こうやって幼少期から学習された思考パターン。
自分の感情だけじゃなく、周りの感情も全部受け取ってしまうから、エネルギーの消耗がとっても大きい。「なんでこんなに疲れるんだろう」の正体がこれだったりするんですよね。
常に相手の感情・評価・反応を優先しているうちに、「自分は今どう感じているか」がわからなくなっていく。今やっていることも、やりたいことなのか、やるべきと思ってやっているのかが分からなくなっている。こうやって自分より相手のことを優先してきた人ほど、自分の言葉が聞こえなくなっているんですよね。
相手の反応が気になりすぎて、自分の意見や気持ちを後回しにし続ける。気づいたら「私って何が好きで何が嫌いなんだろう」とわからなくなっていたりするんですよね。
いきなり「境界線を引こう」と思っても難しいんですよね。だから小さいところから、順番に練習していくイメージで。
まず最初にやることは、自分の感情を観察すること。しんどいと感じたとき、「今どう感じたか」を一言だけいいから言語化してみる。
感情に名前をつけることで、自分の感情に気づくトレーニングになります。
何かが起きたとき、「これは自分の問題か、相手の問題か」を問いかける習慣をつけていく。
上司が不機嫌→上司の感情の問題
同僚が怒っている→同僚の感情の問題
相手が期待通りに動いてくれない→相手の選択の問題
自分にできることがあればやる。でも相手の感情そのものは、相手のもの。「私のせいだ」と全部引き取るのはちょっと違うかも、と思えるだけで少し楽になるんですよね。
断れないときって「即答してしまうから」というケースが多くありませんか?
頼まれたとき、「ちょっと考えてもいいですか?」とか「整理してから返答してもいいですか?」と言う練習から始めてみる。
即答しないことで、「本当にやりたいか」「やれる余裕があるか」を自分に問いかける時間がつくれます。自分の意思に沿った判断がしやすくなるんですよね。
「断る=相手を傷つける」じゃないんです。それから、相手の信頼がなくなることでもないんです。最初は小さいところから練習していく。
「今日はちょっと難しいです」
「今回は見送らせてください」
「その日は予定があって」
もしくは、自分の状況を伝えて違う提案をしてみる。断ることへの罪悪感や不安は、練習を重ねることで少しずつ薄れていきます。
「自分にとって大切なことは何か」が曖昧なまま他者に合わせ続けると、どんどん境界線が引けなくなってしまいます。
「心がウキウキすることは?」
「嫌だと感じることは?」
「どんなことに対して怒りを感じる?」
一つずつ言語化していくことで、自分の軸が少しずつできていきます。自分の軸があると、「これは自分の価値観に合っているか」という自分だけの判断基準が生まれます。
境界線を引くことは、相手を拒絶することじゃないんです。
自分との一線をはっきりさせることで、はじめて相手にも本当の意味で向き合えるようになるんですよね。
小さい練習の積み重ねが、確実に変化をつくっていきます。
"私"で堂々と生きるマインドコーチ 陽
100名以上の相談実績・自身の経験から、
自己解析力×信じて動ける力を育てる『自走思考メソッド』で、
本来の"私"で、自分らしく生きるをサポートしています。